健康診断で、
「血圧が高いと言われた」
「運動した方がいいと言われたけれど、筋トレして大丈夫?」
「どのくらいの血圧なら病院へ相談した方がいい?」
と迷う方もいるのではないでしょうか。
健康診断で1回血圧が高かっただけで、高血圧症と断定することはできません。
血圧は一日の中でも変動するため、健診時の数値だけでは普段の血圧が分からない場合があります。
一方で、血圧が高い状態が続いている場合や、かなり高い数値が出ている場合には、自己判断で運動を始めるのではなく、医療機関への相談を優先した方がよいケースがあります。
この記事では、健康診断で血圧を指摘された方が、筋力トレーニングやウォーキングを始める前に知っておきたいポイントを解説します。

※この記事は一般的な健康情報を提供するものであり、個別の診断、治療、服薬の変更、運動許可を行うものではありません。健診で「要受診」「再検査」「精密検査」などの指示がある場合は、その指示を優先してください。
健診で1回血圧が高くても「高血圧」とは断定できない
血圧は常に同じではありません。
時間帯や体調、睡眠、緊張、ストレスなどによって変動します。
そのため、健康診断で1回血圧が高かったという理由だけで、日常的に血圧が高いとは判断できません。
また、病院や健診ではそれほど高くなくても、自宅では血圧が高くなる「仮面高血圧」が隠れている場合があります。
特に、朝方に血圧が高くなる「早朝高血圧」がみられることもあります。
健康診断で血圧を指摘されたら、その1回の数字だけで「大丈夫」「高血圧だ」と自己判断せず、必要に応じて家庭でも血圧を確認することが大切です。
健診で130/80mmHg以上だったらどう考える?
血圧の数字を見るときに注意したいのが、「注意して見ていきたい数値」と「高血圧症の診断基準」は同じではないということです。
健診で上の血圧が130mmHg以上、または下の血圧が80mmHg以上だった場合は、今後の血圧を意識して確認していくきっかけになります。
一方、高血圧の一般的な診断基準は、
- 診察室血圧:140/90mmHg以上
- 家庭血圧:135/85mmHg以上
です。
したがって、「130/80mmHg以上だった=高血圧症」と自己判断するものではありません。
健診結果の判定や、その後の家庭血圧などを含めて確認することが重要です。
自宅に血圧計があるなら朝と夜に測ってみる
健康診断で血圧を指摘された方は、自宅に血圧計があれば家庭血圧を測定してみましょう。
山内医師は、1日2回を一つの目安として、
朝
起床後1時間以内
夕方~夜
食後や入浴直後を避けて測定
することを勧めています。
血圧は1回だけ測って判断するのではなく、継続して記録することが大切です。
測定するときは、
- 座って安静にしてから測る
- 脚を組まない
- 測定中は話さない
- できるだけ同じ時間・条件で測る
ことを意識しましょう。

運動を始める前に医療機関へ相談した方がよい血圧は?
今回、山内医師には「運動を始める前に医療機関へ相談する目安」についても確認しています。
運動前に医療機関へ相談する目安
- 家庭血圧が135/80mmHg以上の状態が続いている
- 健診・診察室で140/90mmHg以上だった
このような場合には、自己判断でトレーニングを開始する前に医療機関へ相談してください。
ここで重要なのは、家庭血圧135/80mmHgという数値は、この記事で示す**「運動開始前に医療機関へ相談する目安」**であり、高血圧そのものの診断基準を示しているわけではないということです。
高血圧の診断は医療機関で行われます。
180/110mmHg以上なら、その日の運動は控える
さらに注意が必要なのが、かなり高い血圧が出ている場合です。
次のような場合は、運動を始める段階ではありません。
- 診察室血圧180/110mmHg以上
- 家庭血圧160/100mmHg以上
この場合は運動を控え、まず医療機関を受診し、血圧の管理について医師へ相談してください。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、180/110mmHg(家庭血圧160/100mmHg)以上の場合は、まず血圧をコントロールすることが示されています。
血圧が高めでも筋トレしていい?
「血圧が高いなら筋トレは禁止」と一律に決めることはできません。
血圧の状態が落ち着いており、医師から運動を制限されていない場合には、身体の状態に合わせた運動を行うことができます。
厚生労働省の運動ガイドでも、高血圧などの慢性疾患があっても、状態が落ち着いている人については個人の状態に応じた身体活動が勧められています。
ただし、長期間運動をしていなかった方が、いきなり高重量のトレーニングを始める必要はありません。
まずは軽い負荷から始めます。
血圧が気になる人が筋トレするときの注意点
筋力トレーニングをする場合は、
- 最初から高重量を扱わない
- 限界まで追い込まない
- 動作中に息を止めない
- 呼吸を続けながら動く
- 急激に運動量を増やさない
- 体調を確認しながら行う
ことが重要です。
特に重量を持ち上げるときに、息を止めて強く力んでしまう人は注意してください。
運動習慣がなかった方は、「どれだけ追い込めたか」ではなく、無理なく続けられる強度から始めることを優先します。

ウォーキングから始めてもいい?
医師から運動を制限されておらず、血圧が安定している場合には、ウォーキングなどの有酸素運動も始めやすい選択肢です。
最初から速く歩いたり長時間歩いたりする必要はありません。
これまで運動習慣がなかった方は、普段の日常生活に近い強度からスタートし、体調を確認しながら少しずつ身体活動を増やしていきます。
筋力トレーニングとウォーキングのどちらか一方だけを選ばなければならないわけではありません。
体力や健康状態に合わせて組み合わせていきます。

運動中に「ふらつき」が出たら中止する
運動中の体調変化にも注意してください。
特に山内医師から注意点として挙げられたのが、ふらつきです。
運動中に、
- ふらつき
- めまい
- 胸の痛み
- 動悸
- 強い息苦しさ
- 冷や汗
- いつもと違う強い疲れ
などの異変を感じた場合は、そのままトレーニングを続けず運動を中止します。
症状が強い場合や改善しない場合は、医療機関へ相談してください。
降圧薬を飲んでいる場合は自己判断で変更しない
高血圧の治療で薬を服用している場合は、運動を始めたからといって自己判断で薬を減らしたり中止したりしてはいけません。
薬の種類によっては、運動中の心拍数や血圧の反応に影響する場合があります。
運動を始めたい場合は、
「筋トレをしてよいか」
「どの程度の運動強度ならよいか」
などを主治医へ確認しておくと安心です。
健診で血圧を指摘されたら「測る→必要なら受診→運動」の順番で考える
健康診断で血圧を指摘されたからといって、焦って激しい運動を始める必要はありません。
まずは、
- 健診結果の判定を確認する
- 必要に応じて家庭血圧を記録する
- 高い状態が続いている場合は医療機関へ相談する
- 運動可能な状態であれば軽い運動から始める
という順番で考えましょう。
運動は健康づくりの大切な要素ですが、血圧の診断や治療の代わりになるものではありません。
香芝市で「健診後、何から運動すればいい?」と迷っている方へ
K2 STYLE FITNESSでは、
「健康診断で運動するように言われた」
「長い間運動していないので何から始めればよいか分からない」
「いきなり自分一人で筋トレするのは不安」
という方の運動相談を行っています。
K2 STYLE FITNESSは医療機関ではないため、血圧の診断、治療、服薬の判断は行いません。
健診で「要受診」「再検査」「精密検査」と判定された方や、血圧が高い状態が続いている方は、まず医療機関へご相談ください。
そのうえで運動可能な状態であれば、現在の体力や運動経験、身体の動かし方などを確認しながら、無理なく始められる運動をご提案します。
よくある質問
健康診断で1回血圧が高かっただけで高血圧ですか?
1回の測定だけで高血圧症とは断定できません。血圧は一日の中でも変動します。健診結果の判定を確認し、必要に応じて家庭血圧を継続して測定してください。
血圧が高めでもウォーキングしていいですか?
一律には判断できません。医師から運動を制限されておらず、血圧が安定している場合には、無理のない身体活動から始めることが考えられます。家庭血圧135/80mmHg以上が続く場合や、健診・診察室で140/90mmHg以上の場合は、運動開始前に医療機関へ相談してください。
血圧が高めでも筋トレしていいですか?
血圧の状態や持病によって異なります。運動可能な状態であれば、最初から高重量を扱わず、呼吸を止めない軽い筋力トレーニングから始めます。
運動中にふらついたらどうすればいいですか?
運動を中止してください。症状が強い、改善しない、胸痛や強い息苦しさなどを伴う場合は医療機関へ相談してください。
この記事の監修医
山内 昌哉 医師
川西診療所 所長/内科
本記事では、健康診断後の血圧の考え方、家庭血圧、運動開始前に医療機関へ相談する目安、運動を控える血圧、運動中の注意点などの医学的内容をご確認いただいています。
※「内科医監修」の表記を含め、公開前に監修医の最終確認を受けたうえで掲載します。
参考資料
- 日本高血圧学会「高血圧管理・治療ガイドライン2025」
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」
- 厚生労働省「身体活動・運動を安全に行うためのポイント」



