「変形性膝関節症と言われたけれど、運動しても大丈夫なのだろうか」
「膝が痛くて、筋トレやスクワットを始めるのが怖い」
「ウォーキングを続けた方がよいのか、休んだ方がよいのかわからない」
「ジムで下半身を鍛えたいけれど、膝を悪化させないか心配」
このようなお悩みはありませんか?
変形性膝関節症があるからといって、すべての運動を避けなければならないわけではありません。
日本整形外科学会の「変形性膝関節症診療ガイドライン2023」では、運動療法には痛みの軽減、身体機能、日常生活機能を改善する効果が認められ、実施することが強く推奨されています。
ただし、膝の状態や痛みが出る動作は一人ひとり異なります。大切なのは、自己流で無理に鍛えることではなく、医療機関で現在の膝の状態を確認したうえで、自分に合った運動と負荷を選ぶことです。
香芝市・五位堂エリアのK2 STYLE FITNESSでは、医師から運動の許可が出ている方を対象に、膝だけでなく、太もも、お尻、股関節、足首、足裏、重心の位置まで確認しながら、膝に負担を集中させにくい身体づくりをサポートしています。
K2 STYLE FITNESSは医療機関ではありません。変形性膝関節症の診断、治療、医療的なリハビリは行っていません。
この記事は、理学療法士・パーソナルトレーナーの森野秀明が、変形性膝関節症診療ガイドラインなどを参考に、フィットネス施設での運動について解説しています。
変形性膝関節症でもジムで筋トレできる?
医師から運動の許可が出ており、症状に合わせて内容を調整できる場合は、ジムで筋力トレーニングを行えることがあります。
膝が不安になると、歩く、階段を使う、立ち上がるといった動作を避けやすくなります。しかし、身体を動かす機会が減ると、太ももやお尻の筋力も落ちやすくなります。以前よりも立ち上がりや歩行がつらくなり、さらに動かなくなるという循環につながることもあります。
日本整形外科学会では、変形性膝関節症に対する運動として、筋力トレーニング、有酸素運動、陸上運動、水中運動などが検討されています。一方で、どの運動がすべての人に最も適しているかまでは明確になっていません。そのため、膝の状態を確認して運動内容を個別に決めることが重要です。
ジムでは、次の点を確認しながら運動を進める必要があります。
- どの動きで膝が痛むか
- 膝をどこまで曲げられるか
- 運動中や運動後に痛みや腫れが増えないか
- 左右の脚へ均等に体重をかけられるか
- 太ももやお尻の筋肉を使えているか
- 股関節や足首が動いているか
- 膝が内側や外側へ大きくぶれていないか
「膝が悪いから運動できない」と決めつけるのではなく、今の状態ではどの運動なら行えるのかを確認することが大切です。

運動を始める前に医療機関へ相談したい状態
次のような状態がある場合は、ジムや自宅で自己流の運動を始める前に、整形外科などの医療機関へ相談してください。
- 膝が大きく腫れている
- 膝に熱感がある
- 安静にしていても強く痛む
- 転倒やひねったあとから急に痛くなった
- 膝に体重をかけることが難しい
- 膝が引っかかり、曲げ伸ばししにくい
- 歩くことが難しいほど痛い
- 医師から運動を制限されている
変形性膝関節症の診断には、整形外科医による診察やレントゲンなどの検査が必要です。症状に応じて、薬物療法、運動器リハビリテーション、装具療法、手術などが検討されます。痛みを我慢して身体を動かすことと、適切な運動療法は同じではありません。まずは膝の状態を把握し、運動してよい範囲を確認しましょう。
変形性膝関節症でやってはいけない運動とは?
「変形性膝関節症でやってはいけない運動」を調べる方は多いですが、すべての人に共通する禁止運動が決まっているわけではありません。同じスクワットやウォーキングでも、膝の状態、動かす範囲、負荷、時間、フォームによって身体への影響は変わります。
ただし、次のような運動の進め方には注意が必要です。
痛みを我慢して続ける
運動中に膝の痛みが強くなっているのに、予定していた回数を優先して続けることは避けましょう。運動後に痛みや腫れが明らかに増える場合も、負荷、回数、運動時間、動かす範囲が現在の状態に合っていない可能性があります。
いきなり強い衝撃を加える
運動習慣が少ない方が、急にランニング、ジャンプ、素早い方向転換などから始めると、現在の筋力や体力に対して負荷が大きすぎることがあります。まずは身体を支える筋力や、安定して立つための動作から確認することが大切です。
痛みが出る深さまでしゃがむ
膝を深く曲げたときに痛みがある方が、無理に深いスクワットを繰り返すことはおすすめできません。スクワット自体を一律に禁止するのではなく、しゃがむ深さや支えの有無を調整します。
重い重量を優先する
筋力をつけるために、最初から重い重量を持つ必要はありません。動作が安定していない状態で重量だけを増やすと、膝や腰など別の部分に負担が集中しやすくなります。
足を固定したまま膝を強くねじる
足が床についた状態で、身体の向きだけを急に変えると、膝にねじれが生じることがあります。運動中だけでなく、方向転換や振り返る動作にも注意が必要です。
変形性膝関節症でもスクワットはできる?
変形性膝関節症だからといって、すべてのスクワットが禁止されるわけではありません。スクワットは、椅子から立ち上がる、座る、床の物を取るといった日常動作にもつながる運動です。ただし、深くしゃがむことや、重い重量を持つことを最初から目標にする必要はありません。
膝に不安がある方の場合は、次のような方法で調整します。
- 後ろに椅子を置く
- 壁や支柱につかまる
- しゃがむ深さを浅くする
- 重量を持たずに行う
- ゆっくり立ち上がる
- 膝だけでなく股関節も使う
- 足裏のどこへ体重がかかっているか確認する
- 膝が大きく内側へ入らない範囲で行う
日本整形外科学会の一般向け資料でも、椅子へ腰かけるようにお尻をゆっくり下ろし、膝を深く曲げすぎない運動が紹介されています。具体的な内容や回数は、症状に合わせて医師へ相談するよう案内されています。
大切なのは、「一般的に正しいスクワット」を無理に当てはめることではありません。膝の変形、脚の形、股関節や足首の動き、痛みが出る角度には個人差があります。痛みが出ない範囲から始め、身体の反応を見ながら調整しましょう。


K2 STYLE FITNESSで、立ち上がり時の膝と股関節の動きを確認している様子
ウォーキングは続けてもいい?
膝の症状が安定しており、医師から運動を止められていない場合は、ウォーキングが体力維持の選択肢になることがあります。日本整形外科学会も、膝に痛みがない状態で行う適度な全身運動として、ウォーキングやプール歩行などを紹介しています。ただし、「毎日1万歩」「必ず30分」など、全員に共通する歩数や時間があるわけではありません。
長く歩けば歩くほどよいとも限りません。
膝に不安がある場合は、次のように調整します。
- 短い時間から始める
- 一度に歩かず、数回に分ける
- 平坦で歩きやすい道を選ぶ
- 速さを上げすぎない
- 途中で休憩する
- 痛みが強い日は無理をしない
- 歩いたあとに腫れや痛みが増えないか確認する
長時間歩いたあとに症状が強くなる場合は、歩き方だけではなく、距離や時間が現在の体力に合っていない可能性もあります。

プール歩行や自転車こぎは選択肢になる?
ウォーキングで膝に負担を感じる場合は、プール歩行や固定式の自転車こぎなどが選択肢になることがあります。水中では浮力によって身体を支えやすくなるため、陸上での歩行より取り組みやすい方もいます。一方で、日本整形外科学会のガイドラインでは、水中運動を含め、どの種類の運動が最も効果的かについては明確ではないとされています。
自転車こぎについても、サドルの高さ、膝を曲げる角度、負荷によって身体への影響が変わります。「膝に優しい運動だから必ず安全」と判断せず、運動中と運動後の状態を確認しながら行うことが大切です。
膝が不安な方に太ももの筋トレが必要な理由
太ももの前側にある大腿四頭筋は、膝を伸ばす、立ち上がる、歩く、階段を使うといった動作に関わります。日本整形外科学会でも、大腿四頭筋を鍛える運動や関節の動きを保つ運動が紹介されています。膝の不安から動く機会が減ると、太ももの筋力も低下しやすくなります。
膝に強い負荷をかけずに行う方法として、次のような運動が使われることがあります。
- 椅子に座って片脚ずつ膝を伸ばす
- 膝の下に置いたタオルを押す
- 椅子を使って浅く立ち座りする
ただし、同じ運動でも痛みが出る方と出ない方がいます。動画や記事を見て自己流で回数を増やすのではなく、動かしてよい範囲を確認してから行いましょう。
なぜ膝が不安な方ほど、お尻と股関節も確認するのか
立ち上がる、歩く、階段を上るといった動作では、膝だけでなく、お尻や股関節まわりの筋肉も働きます。お尻や股関節を使いにくい状態では、身体を持ち上げる動きを膝だけで行いやすくなることがあります。日本整形外科学会のガイドラインで検討された運動にも、膝周囲だけでなく、股関節を外側へ支える筋肉のトレーニングが含まれています。
K2では、いきなり強いスクワットを行うのではなく、必要に応じて次の段階から確認します。
- 横向きや仰向けでお尻を使う
- 股関節を動かす
- 椅子から立ち上がる
- 両脚で安定して立つ
- 片脚へゆっくり体重を移す
膝だけで頑張る動きから、下半身全体で身体を支える動きへつなげていきます。
足裏と重心も膝の動きに関係する
足裏は、立つ、歩く、スクワットをするときに身体が床と接する部分です。
足裏の一部分だけに体重が集中していたり、左右で体重のかけ方が大きく異なったりすると、膝や股関節の動きにも違いが出ることがあります。
ただし、足裏のアーチを整えれば変形性膝関節症が治るという意味ではありません。
K2では、変形性膝関節症の治療として足裏を見るのではなく、どのように立ち、どのように体重を移動させているかを確認する項目の一つとして足元を見ています。
外反母趾や足裏の強い痛み、明らかな変形がある場合は、医療機関や足の専門家への相談が必要です。
スクワットで深くしゃがみにくい場合も、膝だけに原因があるとは限りません。股関節や足首の可動域、姿勢、身体の骨格などによって、しゃがみやすい深さやフォームは変わります。詳しくは、「股関節が硬いとスクワットが浅くなる?理学療法士が原因とセルフチェックを解説」で解説しています。
階段の上り下りで膝が痛む場合
階段では、平地を歩くときよりも膝を曲げ、片脚で身体を支える場面が増えます。太ももやお尻の筋力が不足していたり、片脚へ体重を移すことが苦手だったりすると、階段で膝への不安を感じやすくなります。
階段がつらい場合は、いきなり何度も階段を往復するのではなく、次のような動作から確認します。
- 椅子から立ち上がる
- 両脚で安定して立つ
- 左右へゆっくり重心を移す
- 低い段差へ足を乗せる
- 手すりを使って動く
階段の練習を繰り返せば必ず改善するわけではありません。まずは、階段を使うために必要な太もも、お尻、股関節、バランスを確認することが大切です。
運動靴はクッションが強いものほどよい?
膝に不安がある方は、「クッション性が高い靴を選べば安心」と考えやすいかもしれません。しかし、すべての人に共通して最適な靴やブランドがあるわけではありません。
日本整形外科学会のガイドラインでも、一般的な靴による変形性膝関節症への効果は明確ではないとされています。
運動靴を選ぶときは、ブランド名だけでなく、次の点を確認しましょう。
- 足の長さと横幅が合っている
- つま先が窮屈すぎない
- かかとが靴の中で大きく浮かない
- 靴の中で足が滑りすぎない
- 靴底が片側だけ大きくすり減っていない
- 歩いたときに痛みが強くならない
インソールや膝装具が必要かどうかについては、自己判断だけで決めず、医師や専門職へ相談してください。
K2が行う膝に不安がある方への運動サポート
K2 STYLE FITNESSでは、変形性膝関節症や膝の痛みがある方へ、いきなり強い負荷の筋力トレーニングを行うことはありません。最初に、医療機関への通院状況、医師から受けている説明、痛みが出る動作などを確認します。
そのうえで、次のような身体の状態を見ていきます。
- 椅子から立ち上がるときの動き
- スクワット時の膝と股関節の動き
- 足裏の接地と重心の位置
- 左右の脚への体重のかけ方
- 太ももとお尻の筋力
- 股関節や足首の動き
- 片脚で身体を支えたときの安定性
- 歩行や階段での動き
- 運動中と運動後の痛み
状態に応じて、椅子を使った運動、軽い下半身トレーニング、お尻や股関節まわりの運動、重心移動の練習などから始めます。大切にしているのは、「何kg持てたか」ではありません。膝に負担を集中させず、日常生活で必要な動作を無理なく行える身体をつくることです。

病院のリハビリとパーソナルジムの役割は異なります
変形性膝関節症の診断、治療、薬の処方、注射、医療的なリハビリを行うのは医療機関です。K2 STYLE FITNESSは医療機関ではないため、次のことは行えません。
- 変形性膝関節症を診断する
- 膝の変形を治す
- 軟骨を再生させる
- 痛みの原因を医学的に断定する
- 医療的なリハビリを行う
K2が行うのは、医師から運動の許可が出ている方に対する、フィットネスとしての筋力づくり、体力づくり、身体の使い方のサポートです。
病院で膝の状態を確認する。必要な治療やリハビリを受ける。そのうえで、日常生活に必要な筋力や体力を維持するために運動を取り入れる。このように、医療機関とパーソナルジムの役割を適切に分けることが大切です。
よくある質問
Q.変形性膝関節症でも筋トレをしていいですか?
医師から運動の許可が出ており、症状に合わせて内容を調整できる場合は、筋力トレーニングを行えることがあります。日本整形外科学会の診療ガイドラインでも、運動療法は強く推奨されています。
Q.変形性膝関節症でやってはいけない運動はありますか?
すべての方に共通する禁止運動があるわけではありません。ただし、痛みを我慢する運動、急なジャンプや方向転換、痛みが出る深さでのスクワット、重すぎる負荷には注意が必要です。
Q.変形性膝関節症でもスクワットできますか?
しゃがむ深さ、支えの有無、負荷を調整すれば行える場合があります。椅子や壁を使い、痛みの出ない範囲から始める方法があります。自己流で深くしゃがむことは避けましょう。
スクワット中の痛みをどのように判断するか、椅子を使った方法や深さ・回数・負荷の調整順については、「膝が痛くてもスクワットしていい?理学療法士が痛みの判断基準を解説」で詳しく紹介しています。
Q.ウォーキングは毎日した方がよいですか?
毎日行うことや決まった歩数が、すべての方に適しているわけではありません。膝の状態に合わせて短い時間から始め、歩いたあとに痛みや腫れが増えないか確認してください。
Q.膝が痛いときも歩いた方がよいですか?
痛みの強さや原因によって異なります。強い痛み、腫れ、熱感、歩行困難がある場合は、無理に歩かず医療機関へ相談してください。
Q.変形性膝関節症でもジムに通えますか?
医師から運動の許可が出ており、膝の状態に合わせて負荷や動作を調整できるジムであれば、通える場合があります。最初から重い下半身トレーニングを行わないことが大切です。
Q.なぜ膝が悪いのに、お尻や足裏も確認するのですか?
立つ、歩く、階段を使う動作には、お尻、股関節、足首、足裏も関わります。K2では変形性膝関節症を治療する目的ではなく、膝へ負担が集中しやすい身体の使い方になっていないかを確認します。
Q.K2で変形性膝関節症の治療やリハビリを受けられますか?
K2 STYLE FITNESSは医療機関ではないため、診断、治療、医療的なリハビリは行っていません。医師から運動の許可が出ている方を対象に、フィットネスとして筋力づくりや体力づくりをサポートします。
香芝市・五位堂で膝に不安がある方へ
変形性膝関節症と言われて、運動を始めるのが怖い。
スクワットや筋トレをしてよいのかわからない。
階段の上り下りがつらくなってきた。
以前より歩ける距離が短くなった。
膝に負担をかけずに、下半身の筋力を維持したい。
このようなお悩みがある方は、膝だけでなく、太もも、お尻、股関節、足首、足裏、重心の位置まで含めて身体の使い方を確認することが大切です。香芝市・五位堂周辺のK2 STYLE FITNESSでは、医師から運動の許可が出ている方に対して、現在の体力や膝の状態に合わせた運動をサポートしています。
痛みを我慢して、最初から重いトレーニングを行う必要はありません。まずは、どの動きで不安や痛みが出るのか、どの範囲なら身体を動かせるのかを確認し、今できることから始めていきます。
香芝市・五位堂周辺で、変形性膝関節症や膝の痛みにより運動が不安な方は、K2 STYLE FITNESSの無料カウンセリングでご相談ください。
参考資料
- 日本整形外科学会「変形性膝関節症診療ガイドライン2023」
- 日本整形外科学会「変形性ひざ関節症の運動療法」
- 日本整形外科学会「変形性膝関節症」
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